平成22年度青森県公立高校入試総評
【国 語】 新傾向はそれほど無いが、大問2の形式変更が目立った。やや難しくなった大問6と大問7でどのくらい点数を取れるかがカギ。
大問2の漢字は、久しぶりに形式が変わり、(2)の5問が選択問題なった。昨年比でやや簡単になった。
大問3は、昨年に引き続き文法問題であるが、やや平易。(2)の敬語は、生徒にとってなじみ易い。(3)は、昨年のキャッチコピーをつけるという思考力と比喩の理解を問う問題から、「長い文章を分かりやすく三文に書き直す」という問題になった。三文に分けられていれば、減点はしにくいので、正答率は高いのではないか。
大問4には、『大鏡』がとりあげられた。教科書で学習している内容ではないが、注が多めにつけられていたので、落ち着いて問題に取り組めばさほど難しくない。古文のというよりも、文脈を考える思考力が求められた。
大問5は、論説文。昨年度は「落ち着いて本を読むこと」という、中学生にも感覚的に理解しやすい内容であった。今年は長谷川櫂の「和の思想」がとりあげられ、日本と西洋の空間と時間感覚の対比がテーマで、やや難しい。多くの受験生が苦手とする記述式問題は、(4)に出てきており、昨年の「40字以内」から、「45字以内」とボリュームアップした。しかし、ほとんど抜き出しで答えを導くことができ、実質難易度に変化はない。
大問6は、谷川俊太郎の詩と、それに関連する随筆。25字以内、40字以内の記述問題があり、いずれも正解の幅が狭いので、点数を落とす生徒も多いと予想される。
大問7は毎年出題されている200字作文。昨年は、グラフ付きの文章であったことが目新しかったが、グラフの分析をするような問題ではなかったので生徒は書きやすかった。今年度は、チンパンジーを例に挙げた利他行動に関するエッセイを読んで、第一段落では注目したこと、第二段落ではそのことに対する意見を書く、というものだった。エッセイをきちんと理解したうえで、整合性の有る文章を書かなければなかったので、作文の苦手な生徒は点数を落としたかもしれない。
以上から、今年度の受験者平均点は、昨年並であろう。
佐藤

【英 語】 全訳つき解説
大問1のリスニングの問題は例年通り絵の中から選ぶ形式でした。(1)の問題では、どれも直前講習で練習した例年通りの出題でした。(2)のスピーチでは、放送された内容中、人数、時間、目的など聞き取った内容はメモできたでしょうか。(3)の文では、ブラウン先生とたかし君の2人の会話は、妹の誕生日のプレゼントに関する対話でした。ブラウン先生の誕生日は妹の次の日ということでしたが内容は聞き取れたでしょうか。講習で似た内容を行いましたね。
大問2の(1)は並べ替え英作文です。ウは名詞を後ろから修飾する、接触節を使った英作文でした。エは代名詞のoneとそれに続く修飾語に気づいたかがポイントです。(2)の自由英作文は例年の20語から15語に語数の変更がありました。「中学校生活の思い出の一つ」は、比較的英文を作りやすかったのではないかと思います。いきなり英文を書き始めるのではなく、内容似合う日本文を作り、それに主語や動詞の印をつけて作りましょう。
大問3は、2つの対話文補充と3つの英作文で、去年と同じ内容でした。前後の文から会話が成立する文を探す問題です。使われている動詞の形に注目して英文を作ることが大切です。
大問4は、語数は去年よりも少し少なくなりましたが、形式、難度ともほぼ去年と同じ内容でした。(2)の英語の疑問文中のは主語や動詞の種類に注意し、答えの英文を作る必要があります。(3)の1は省略されている主語を補ってI think (that)〜の文の形にできましたか。2は〜ものalsoや役に立つことでsomething usefulと表現できたでしょうか?ここは他にもいろいろな文の形で表現できると思います。
大問5は、去年とほぼ同じ400語程度の英文でした。食料品店を営む両親の店が洪水に見舞われ、大学生のケイトは両親に手伝い、まだ食べられるものを選び出すが、それは自分たち家族のためではなく、被災した近所の人たちのためであることを知る。主語や動詞などの文の作りに注意しながら意味を取っていく必要がありました。形式はほぼ例年と同じでした。最後の問題が、本文中の語の指す部分を抜き出す問題から、文中の内容を日本語で説明に変わりました。
出題形式、問題量とも去年とほぼ例年通りでした。英作文と長文の比重が多いので、今回の英語の難易度は、去年並みであったと思います。
蝦名

【数 学】  大問1の(7),平行線間の角度の問題は,見なれない形ではありますが,基本を守って平行線を引けば錯角を使って解けます。
大問2の(2)の問題は,根号の中の分母が文字であり,「2×(6の約数の平方数)」に気づくとできたかと思います。全体的に,「整数・素数・自然数」というキーワードが目立ちました。
大問3の(1)は,正三角形の性質を使った典型的な証明問題です。□への穴埋め問題だったので容易でした。(2)のイは,問題から△OACを使うことがわかっているので,「点Cと直線OAの距離」が何なのかを考えると,三平方の定理を利用することに気がつくはずです。
大問4の関数は,スタンダードな問題でした。(4)の座標上での直角三角形の相似も,見つけやすくわかりやすかったと思います。
大問5は,水そうの容積と直方体の体積を使った変域のある比例の問題で,少し難易度のある問題でした。特殊な問題のように感じられがちですが,既にグラフが提示されてますので,水を入れるとどのようになるかを考えながら解くことができます。

佐々木

【社 会】

<<地理>>地理は、基本事項が多かったので、解答しやすかったと思われる。記述式が3題あったが、大問2の(2)ア、リアス式海岸が養殖に適している理由がやや難なのを除けば、書きやすい問題だったと思われる。また、当塾塾生は、「そのまま」でた問題が何問もあって驚いたであろう。
佐藤

<<歴史>>大問3、4は歴史の問題です。日本と外国との関係や、歴史の流れを問う問題が無いので、 重要な用語を覚えていると容易に解ける問題構成になっています。 ただし、記述式の問題は、使用する語句が与えられていないので、ポイントをおさえるような 文章を作ることが必要となります。

<<公民>>大問5、6は公民の問題です。 大問5は、国の三権について主に問われ、大問6はそれ以外の公民分野から幅広く出されています。 問題内容は、広く浅くという印象で難問は見られません。
大問6(2)は資料を参考にして思考を問う問題です。 このような問題は、ふだんからニュースや新聞等に眼を通しておくことが必要です。 歴史・公民分野は、入試対策や・冬期・直前講習で繰り返し練習した問題が数多く出題されました。 塾生は高得点を取れると思います。


猪股

 
大問1(4)は、三日月の形に注意してください。
大問2の(1)は、仕事は引く力×移動距離で求める。
大問3は、遺伝の問題があります。交配の仕方さえ覚えていれば大丈夫です。
大問4は,(5)は計算問題です。方程式で解くと簡単にできます。
大問5(3)ウも計算問題です。水蒸気量に注目すると出来ます。
大問6,(2)は2つの鏡の問題で、初めて出題されました。鏡Iだけ、または鏡IIだけ、それと両方反射するとどうなるか、という問題でした。

山ア